ミラノ五輪最終選考・全日本フィギュア最終日がアツい
ミラノ・コルティナ五輪代表の最終選考会を兼ねた全日本フィギュアスケート選手権は、東京・国立代々木競技場で最終日を迎えました。
ペア、アイスダンス、女子シングルが一気に行われ、五輪代表の行方を左右する見逃せない一日となっています。
ペア:りくりゅう棄権の中「ゆなすみ」が会心V
ペアでは、世界王者「りくりゅう」こと三浦璃来・木原龍一組が、三浦の左肩脱臼によりフリーを棄権する波乱の展開に。
そんな中で五輪代表が確実視される長岡柚奈・森口澄士組、通称「ゆなすみ」がフリー142・39点、合計215・30点と自己ベスト超えの演技で優勝を飾りました(ISU非公認)。
キス・アンド・クライでは、長岡と森口がそろってガッツポーズを見せ、プレッシャーをはねのけた若いペアに大きな拍手が送られました。
アイスダンス:紀平梨花が3年ぶり全日本のリンクに
アイスダンスのフリーには、2018年GPファイナル女王の紀平梨花が3年ぶりに全日本の舞台へ帰還し、西山真瑚とのカップルで登場しました。
「もののけ姫」の音楽に合わせたしっとりとしたプログラムで、息の合った優美な滑りを披露し、合計144・41点で4位に入っています。
一方、前半のリズムダンスで首位に立っていた吉田唄菜・森田真沙也組(通称「うたまさ」)は、フリーでも103・51点のトップスコアをマークし、合計172・29点で連覇を達成しました。
- 吉田唄菜・森田真沙也組:合計172・29点で優勝、唯一の五輪出場資格保持カップルで団体戦代表入りが濃厚。
- 櫛田育良・島田高志郎組:合計165・75点で2位、櫛田はシングルとの二刀流で女子フリーにも出場。
- 紀平梨花・西山真瑚組:合計144・41点で4位、復帰戦ながら存在感を見せる演技。
女子フリー:住吉りをん4回転トウループ挑戦も転倒
注目の女子フリーは、午後5時前に競技がスタートしました。
4番滑走で登場した住吉りをんは、冒頭から代名詞の4回転トウループに挑みましたが転倒し、その後もジャンプミスが続いて合計173・19点にとどまり、暫定2位という悔しい結果になりました。
女子の優勝者にはミラノ五輪代表が内定し、2位・3位も代表争いで大きくリードするだけに、最終グループ(午後8時頃開始予定)の結果から目が離せません。
女子代表争い:坂本花織に若手が肉薄する大混戦
大会初日の女子SPでは、5連覇をねらう坂本花織が気迫あふれる演技で首位に立ちました。
年齢制限のため五輪には出場できない17歳の島田麻央がわずか0・10点差の2位、同じく17歳の中井亜美が3位につけるなど、若手がベテラン女王に迫る構図になっています。
- 坂本花織:SP首位、全日本5連覇と2大会連続五輪へ前進。
- 島田麻央:年齢制限で五輪出場不可ながら、SP2位で存在感を発揮。
- 中井亜美:SP3位、初五輪を視野に入れた位置。
- 千葉百音・渡辺倫果:SP4位&6位で逆転を狙えるポジションに。
- 三原舞依:今季限りでの引退を表明しており、12番滑走で全日本ラストへ。
- 樋口新葉:北京五輪4位の実力者が17番滑走で登場予定。
3枠をめぐる代表争いは、「安定感の坂本」と「勢いある10代」、「ラストシーズンのベテラン」という三つ巴の様相を呈しており、まさにドラマチックな夜になりそうです。
男子:鍵山優真が連覇でミラノ五輪切符をつかむ
前日行われた男子フリーでは、鍵山優真が貫禄ある演技で大会連覇を果たし、優勝者に与えられるミラノ五輪出場権を手にしました。
2位の佐藤駿、3位の三浦佳生も初の五輪出場を確実にしており、日本男子は新たな布陣でミラノに挑むことになります。
まとめ:最終グループ&代表発表まで要チェック
第3日は、アイスダンス・ペア・女子フリーが順に行われ、全競技終了後にはミラノ五輪代表の発表と記者会見も予定されています。
女子フリー最終グループと代表発表が終われば、日本フィギュアスケート陣の「ミラノ五輪メンバー」がついに出そろうことになり、大会後もSNSやニュースでの反響が広がりそうです。

